ジャパンカップ22 今年はブックメーカーとJRAのギャップが少なめ
日本で行われる最後の国際レースジャパンカップ これまでブックメーカーとJRAのオッズのギャップに妙味を発見してきていましたが、ジャパンカップのブックメーカーオッズをチェックしてがっかりしました。
まずマージンが良くない。特にひどいのがウイリアムヒル 32.26%とぼったくりのマージンで、唯一価値があるオッズはデアリングタクト26倍のみ。その他のオッズはJRAより低いので全く価値がありませんし、こんなマージンのヒルズオッズは初めてみました。下のオッズは午前11時半のものなので、レース1時間前にマージンを下げてくる可能性もありますが、このマージンをみると落としても25%ぐらいではないでしょうか。残念すぎてあとでチェックする気も薄れてしまいました。唯一Bet365の17.35%のマージンは一番ではありますが、目に付いた価値あるオッズはヴェルトライゼンデの10倍とテーオーロイヤル51倍ぐらいです。スポーツベットIOやベットフェアも平凡以下のマージンですから、上位人気馬はほとんどJRAよりオッズが下回っており魅力はありません。唯一BFのヴェラアズール8倍ぐらいです。
馬番 | 馬名 | 20.95 | 32.26 | 17.35 | 29.26 | 26.73 | 人気順 |
JRA | Hills | bet365 | BF | SB IO | |||
14 | ダノンベルーガ | 4 | 3.5 | 4 | 3.75 | 3.6 | 1 |
15 | シャフリヤール | 4.6 | 3.75 | 4.5 | 3.25 | 4 | 2 |
6 | ヴェラアズール | 4.8 | 5.5 | 5 | 8 | 4.2 | 3 |
3 | ヴェルトライゼンデ | 8.5 | 5.5 | 10 | 8 | 8 | 4 |
8 | デアリングタクト | 11.5 | 26 | 21 | 21 | 12 | 5 |
2 | オネスト | 13.8 | 9.5 | 10 | 8 | 13 | 6 |
7 | テュネス | 19.9 | 11 | 13 | 11 | 19 | 7 |
13 | テーオーロイヤル | 22.8 | 41 | 51 | 34 | 26 | 8 |
18 | ボッケリーニ | 23.3 | 21 | 26 | 21 | 21 | 9 |
17 | ユーバーレーベン | 29.3 | 26 | 41 | 26 | 31 | 10 |
10 | ハーツイストワール | 30.2 | 34 | 51 | 101 | 29 | 11 |
1 | シムカミル | 34.4 | 21 | 26 | 26 | 31 | 12 |
9 | ユニコーンライオン | 45.5 | 51 | 101 | 67 | 51 | 13 |
11 | カラテ | 46.3 | 29 | 61 | 15 | 51 | 14 |
5 | グランドグローリー | 46.8 | 17 | 26 | 21 | 41 | 15 |
12 | シャドウディーヴァ | 176.2 | 81 | 401 | 67 | 201 | 16 |
16 | リッジマン | 241.6 | 126 | 401 | 101 | 301 | 17 |
4 | トラストケンシン | 245.4 | 201 | 351 | 126 | 251 | 18 |
今年のジャパンカップのブックメーカーオッズがイマイチなのは、ワールドカップが行われていて、そっちの方に競争力が向いている影響もありそうです。そういったことも重なり、オッズ妙味魅力のないレースなので、ここで私のジャパンカップの思い出話を紹介したいとおもいます。
ジャパンカップ 91年メジロマックイーン
今から31年前のジャパンカップ 私がまだ白帯オッズコンパイラーだったころの話です。当初武豊騎乗で強さを発揮していたメジロマックイーン。前走は天皇賞秋 一着入線するも18着に降着となる。単勝オッズ1.9倍までの人気だったのに。これは日本のG1レースで史上初となる出来事。菊花賞や天皇賞春を勝っていたメジロマックイーンはステイヤーで天皇賞秋2000メートルから距離が延びるジャパンカップ2400mはプラスの要素しかない。
その他の出走馬には、凱旋門賞2着馬マジックナイト。英国からはフランキーデットーリ騎乗ドラムタップス、パットエデリー騎乗ロックホッパーなどが参戦するも、土曜の時点でメジロマックイーンは単勝1.6倍にかぶってた。15頭立てでメジロマックイーンの最終オッズは1.9倍で同レースの史上最高の支持率になるぐらいメジロマックイーンが勝つと思うパンターが自分も含め多かった。
競馬に絶対はないのはわかってはいたものの、日本競馬のオッズ担当となってから、2度目のジャパンカップ。このレースはイギリスのブックメーカーもオファーするのは知っていたので、自信度Aのレースだけにとても楽しみにしていた。
当然イギリスのブッキーは地元の馬を人気に推すのは明白だったし、メジロマックイーンのオッズがどれぐらいになるのか注目だった。レースの週水曜についにコーラルがジャパンカップのオッズを出す。メジロマックイーンは7/2 4.5倍 これをテレテキスト(TVの文字放送でブックメーカーのオッズが見れる)で見つけた時の興奮は今でも覚えています。
JRAではオッズオン(2倍以下)になるのはわかっていたので興奮しないわけがない。すかさずコーラルのベッティングショップに向かい400ポンド(約10万円)を賭けました。
これには同僚のオッズコンパイラー達も騒然とし、特にスウェーデン人の社長も乗る気になり、4千ポンド(約100万円)をメジロマックイーンに投入。その後オッズはメジロマックイーンのオッズは下がり、5/2 3.5倍まで落ちる。そのままレース前日になると社長は、競馬の上客VIPにスペシャルオファーをすることになり、メジロマックイーンの単勝を3倍で受け付ける内容のファックスをおくり、50万円ほどのかけ金を集めることができた。
その当時はまだインターネットも普及しておらず、日曜日にもかかわらずレースの結果が気になる私は会社に出向き、日本から送られてくるレース結果のファックスを確認することに。
勝ったのはアメリカのゴールデンフェザント JRA単勝18.2 ブックメーカー 33/1 メジロマックイーンは4着に沈む結果に呆然。ロンドンで最初の大勝負に負けた瞬間でした。この負けのダメージは大きく、しばらく慎ましい生活を送ったのを今でも記憶しております。しかし、メジロマックイーン4.5倍は価値あるベットだったし、もし今同じ状況がおこったとしたら、間違えなくまた同じ勝負10万円を賭けて、その10万円分のベットをベットフェアなどのベットエクスチェンジで社長が行ったように2.5倍で10万円上限でオファーをすれば、リスクなしのベットが成立しメジロマックシーンが負けても賭けでは負けず、運よく勝った場合、20万のリスクなしの勝ち金が手に入ることになるので、価値あるオッズを発見したら買いです。
こういったケースはこの間の凱旋門賞でもおこり、日本馬が国際レースに出走するときにブックメーカーとJRAのオッズの差によってアービトラージが発生することがあるので、是非注目してみて欲しいです。スマートなパンターはこれで利益をあげることができるチャンスですから。